最近ではしたり顔のブロガーが昭和の(店でモンスター化する)オヤジをディスるときにしか使わないセリフになってしまいました。「飲食店で店員に『お客様は神様だろ』とからんでいるオヤジに『疫病神だろ』と切り捨てる」あれです!もっともこのセリフを店員に向かって吐くモンスターオヤジは見たことありませんが。
元々これは大ヒットした三波春夫の演歌のセリフから来ています。ちょうど前の大阪万博の時でしょうか。およそ50年前の日本を象徴していたと思います。派手な着物で歌う三波春夫が「お客様は神様です」とセリフを入れる歌が流行ったのです。いわゆる高度成長期の日本で顧客の大切さをこう表現したわけです。背景にはサラリーマンがあまりにも会社人間で(会社に庇護されていて、いや支配されていて)顧客の顔が見えないケースすらあったから、商売の基本をコミカルに表現したのがこの「お客様は神様です」なのでしょう。
時代が変わって、個人の権利が重んじられるようになってきました。つまり個人は会社に支配されなくなったのです。それが終身雇用制の崩壊とほぼ一致するわけです。
だからと言って給料は支払われるのが、当然なのですが、その給料はお客様から支払われているのは言うまでもありません。これは税金にも言えますね。つまりあなたの給料を間接的に支払っているお客様はやっぱり感謝すべき存在であり、シンボリックな表現をすると「神様」なのです。
モンスタークレーマーは神様でないのは、したり顔で言わなくても当たり前ですがね。