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人件費って高いのです②

人件費、労務費、給料・・・どれも同じような意味ですが、会社が払うのは額面の給与ばかりではありません。ご存知「社会保険料」がここに乗っかってきます。「えー、額面から引かれてんじゃ?」とご不満の方も多いと思いますが、引かれている分と同額を会社が払っているってことを知らない方もまあまあ多いのではないでしょうか。諸々を鑑みると額面の1.5倍くらいを会社は人件費として支給している計算になります。

こんなに高額な人件費を会社が払うにはもちろん理由があります。高額である以上に付加価値を生み出してくれるのが人だからです。「労働生産性」なんて言葉もご存知の方が大勢いらっしゃいますね。略して「生産性」と呼んだ方が馴染みがあるかもしれません。

この生産性がとても重要なのです。人に限らず、ものやサービスを提供するためには原価がかかります。身近な例だと飲食店ですが、一般に食材にかかる原価はせいぜい2〜3割くらいなものです。ところが人件費は先のコラムで述べたように5割を超えるのです。料理を作るのもメニューを考えるのも配膳するのも人間ですから、立派な原価です。それでも人にお金をかけなければ成立しないので高い原価を負担してでも人を雇うわけです。

ここで生産性がものを言います。同じ月給30万円でも生産性が高い人は、より多くの付加価値を生み出すのです。仮に一人で二人分の仕事をこなすことができれば本来60万円を払わなければなかったのを30万円の原価で済むわけですから、同じ売上でも利益が30万円上乗せされることになります。また営業面での才覚を発揮すれば売上を伸ばすことだって、人が貢献できるわけです。売上を2倍に伸ばせば原材料費は2倍かかりますが、一番原価率の高い人件費は変わりませんので高利益率を達成できるわけです。

このように人件費の絶対額や割合はとっても高いのですが、生産性に寄与できるのはやっぱり人なので重要な指標となるのです。会社が成立している理由は人が生み出す付加価値が源泉であることをおわかりいただけたでしょうか。