多くの会社ではリファーラル採用の制度があります。知人、友人を自社の社員として斡旋すると金一封が出るやつです。あなたの会社でもありませんか。金一封の金額は様々ですが、10万円以上出る会社も珍しくありません。会社からすると高額な採用媒体（リクルートなんちゃらとか）や、採用エージェントを利用してもなかなかアンマッチだったりします。

特に採用エージェントについては、年収の３５％の成功報酬が相場です。年収450万円の人を紹介、採用すると150万円強を支払うことになります。「そりゃプロが選んだ人材だから、マッチするだろう」と評価されているのでしょうが、とんでもないです。エージェントの仕事の必要性はもちろんあります。ただし、紹介する人材に関してよく知っていたり、採用側の企業のカラーを理解していたりするわけではありません。データを見繕って事務的に紹介しているだけです。私自身は採用側、応募側ともに経験しているのでよく知っています。

このように（マッチングという観点からは）いい加減なエージェントが跋扈するなか、社員の紹介というのはとても心強いものです。社風も仕事内容もよく理解しているし、知り合い・友人だからその人となりもよく知っているわけです。そのうえで紹介するのだからかなりマッチする確率は高いわけです。

一方、これには「友達を売る」的な要素もあります。入社するまではいいのですが、その後うまくいかなかったりすると、とっても気まずいものがあります。そのリスクを乗り越えて紹介して、活躍してくれる社員がいるとそれはそれはとても有用なリファーラル採用となります。もっともっとこのリファーラル採用制度が活発化して欲しいのです。そのためには「友達を売る」ための十分な動機づけと、働きがいのある会社づくりが必要不可欠になります。