アルムナイ=企業の「退職者」「OB・OG」の総称。
元々大学や学校の「卒業生」を指し、一般的には教育機関を卒業した者同士の絆やネットワークを強調する言葉として使われます。
転職が一般化した現在、企業を退職したOB・OGにも「アルムナイ」という名称が使われるようになりました。
近年、企業における「アルムナイ(卒業生)」の活用が注目されていますが、大学や学校にとっても、アルムナイは単なる過去の卒業生ではなく、貴重な人材リソースであり、様々な形で大学や学校の発展に貢献することができます。
卒業後、母校との関係性を継続できている方々はあまり多くはないかと思いますが、母校愛がある卒業生だからこそできる取り組みの可能性は無限大です。
今回は、学校法人向けのアルムナイ活用について、具体的な活用方法とメリットを5つご紹介。
アルムナイと大学・学校がつながりを構築し続けることで、より効果的に実現が可能になる取り組みです。
卒業生であるアルムナイの経験と知見を活かすことで、学生のキャリア教育・就職支援をより実践的、魅力的にすることができます。
アルムナイによる講演会や座談会、アルムナイが在籍する企業へのインターンシップやOBOG訪問の実施、活躍する業界ごとに気軽に相談できるキャリア相談窓口の設置など、様々な取り組みが考えられますが、先輩が実際に体験しているからこそ、在校生にもより身近に捉えられるのではないでしょうか。
これらの活動を通じて、在校生がキャリア意識を高めること、具体的な職業・業界の情報へのアクセス、就職活動のノウハウの習得が可能になります。アルムナイとの連携は、学生の成長を後押しし、大学のブランド力向上にもつながります。
メリット:
卒業生であるアルムナイは、母校への愛着から積極的に寄付や募金に参加してくれる貴重な存在です。アルムナイ向けの寄付・募金活動の企画運営や、ホームカミングデーなどのイベントの開催を通して、学校運営に必要な資金の確保が期待できます。
学校運営だけに限らず、部活動が盛んな大学・学校では遠征費の援助、研究活動が盛んな大学では研究資金、在校生や同じアルムナイによる企画へのクラウドファンディングなど、同じ「寄付金」でも、卒業生が母校に貢献できる分野は多岐にわたります。寄付金は、卒業生の「母校のために何かしたい」という気持ちを行動に表しやすい一つの方法でもありますが、Webサイトや広報誌での呼びかけだけではなかなか実現しづらい難しい側面もあります。
アルムナイとの関係性を卒業後も大学・学校が築き続けていくことで、よりハードルが下がっていくのではないでしょうか。
メリット:
アルムナイを貴重な広報戦力として大学・学校の広報活動に積極的に活用することで、大学・学校のブランド力向上や入学者獲得につながります。
すでに卒業生インタビュー記事の紹介をWebサイトや広報誌で活用している大学や学校は多数ありますが、SNSでの口コミの情報発信なども有効です。
アルムナイによるエピソードを有効活用する取り組みは、大学の知名度向上だけでなく、入学希望者の獲得にもつながります。
ホームカミングデーや異業者交流会などのアルムナイを巻き込んだイベントの開催や、PR活動は、アルムナイと大学・学校、アルムナイ同士の交流促進にもなり、母校への愛着をさらに高める効果も。
より魅力的な学習環境や制度が整っていると社会や入学候補者にも認知され、持続的な発展が期待できるのではないでしょうか。
メリット:
大学・学校とアルムナイがゆるくて強いネットワークを構築することで、卒業後も大学・学校の最新情報を定期的に届けられるようになるほか、上記1~3に挙げた項目だけでなく、在校生やアルムナイの問題解決の場を提供することが可能になります。
定期的な情報発信や交流の場を設けることで、母校への愛着を更に深めることができるだけでなく、コミュニティに所属するメンバーが何かに悩んだ時に、同じような境遇の同窓生に相談することができる機会も生まれます。
在校生がアルムナイとつながる機会も提供できた場合には、学校生活を送る上での相談を経験者に対してしやすくなるほか、就職活動においては、自分の卒業後のキャリアパスを具体的にイメージし、目標に向かって取り組むことができるようになるのでは。
卒業生の活躍事例を身近に感じることで、学生たちのモチベーションを高め、学習意欲を向上させることが期待できます。
在校生にとっては、日々の学生生活を送るだけでは将来像を具体的にイメージすることはハードルが高いものですが、自身のモデルプランにもなり得るアルムナイが身近にいることで、よりハードルを下げることが可能になります。
メリット:
アルムナイは、大学・学校と社会をつなぐ貴重な架け橋です。アルムナイの多様な経験とネットワークは、産学連携の新たな可能性を切り開き、イノベーション創出を加速させる可能性があります。
共同研究プロジェクトの実施や、スタートアップ企業との連携など、大学・学校と社会が一体となって取り組むことで、地域社会の発展にも貢献できます。
例えば、IT企業で活躍するアルムナイが、最新のテクノロジーを活用した実践式の在校生向けプログラミング講座を開講したり、海外で活躍するアルムナイと共にグローバルな視点を養うための海外インターンシッププログラムを共同で企画する、アルムナイが所属する企業と在校生での共同研究を実施するなど、可能性は様々。
産学の連携の強化は、在校生に対してより実践的な学びの場を提供できるだけでなく、大学・学校のブランド力向上にもつながります。
メリット:
このように、アルムナイは大学・学校にとって様々なメリットをもたらしてくれる貴重な人材リソースです。制度化や運用方法には課題もありますが、積極的に活用することで、大学や学校の競争力強化にも大きく貢献することが期待できます。
皆さんもぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
弊社では、学校と卒業生、企業と退職者がつながり続ける文化を日本にも広げていきたいという思いで、スマホアプリResumeXを通じたアルムナイ制度活用支援を行っています。
卒業生や退職者の方々との関わりに限らず、在校生・在籍者、候補者(入学・入社)にも対象を広げてご活用いただけるサービスなので、興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください!